NULL値の遊蕩
Debauchery and Dissipation on NULL.
TOP
JUNK
NOTES
MEMO
No.48
おでかけした日記
#アトラス
#メガテン
#SMT_SJ
国立極地研究所の南極・北極科学館というところに行ってきた。
立川駐屯地の近くにある。
きっかけは母が誘ってくれたから。
駅から少し離れたところにあるのと、土日は土曜しか物販がやっていないのとで
晴れた土曜に行こうとして4,5月は頓挫していた。
母は母で、最近読んだエッセイ漫画で取り上げられていたのを見て面白そうだと思ったからだそう。
私はペンギンが好きだ。
中学生ごろに科博でやっていた南極展でたくさん皇帝ペンギンの赤ちゃんとかアデリーの赤ちゃんを見て、夏休みの理科のレポートを書いた覚えがある。(その時の理科のレポートは先生にサンプルとして今後ほかの生徒に見せるからということで回収された それなりによくできてもいたんだろうが、科博すげえ)
あと、女神転生ストレンジジャーニー(SJ)が好きで。
あれは舞台が「南極に突如発生した空間異常の内部にある、シュバルツバースという異世界」なので、主人公たちは国連が結成した南極異次元探検隊+αといったかたちなのである。
主人公は指揮管理系統に所属する白腕章の特殊隊員だが、作戦行動には赤腕章の戦闘隊員もいて、
シュバルツバースは悪魔の世界なので、おそらく突入前の想定では出番のないはずの赤腕章隊員がとても活躍するという異常事態になっている。科学班が悪魔から入手したアイテム(フォルマ)を使用して装備改良してくれたりする。
他に、SFも好きだ。「中性子星」も主人公が借金のカタにおよそ生還の見込みのない異常現象である地点へ調査に向かわされ、一人ですったもんだしながら異常事態の原因を探り奮闘するという話。「宇宙船ビーグル号の冒険」も言わずもがな、様々な宇宙生物とのトラブルに遭遇しながらさまざまなメンバーで構成された宇宙船の艦内で、唯一新興学域に属する主人公が立場も研究設備も乏しい中事態を解決したり、**艦内政治を操ったり**しながら未知の宇宙空域を冒険するという話。
そういう意味で、極地探検を人間の科学力でがんばるという話は結構好きなのだ。みんな好きだと思う。そのリアル最前線が南極探検だ。
時間帯によって、南極探検隊に過去参加した人がガイドとして小規模な館内ガイドツアーをやってくれる。
今回は偶然にもタイミングよく始まったばかりの時に到着でき、ガイドを聞くことができた。
それがまた、とても面白かった。実際に参加した人の実体験を伴う説明なので、館内の展示物がリアリティを伴って立ち上がってくる。展示物も興味深いものがあったが、隊員の手記を一緒に読みながらそれらを見ているような気持ちになれる。
極地における歴史、温暖化による影響と変化、宿舎での過ごし方などなど、書かれていない情報をたくさん聞かせてくれた。
第1次探検隊はどんな動物を連れて行ったかにおいて、三毛猫の雄を縁起物として連れて行ったが、名前の「タケシ」は何由来か、とか。(隊長の名前からとった)
三毛猫の模型か剥製が遠征装備のそばに展示してあるだけなので、説明があって楽しく見られた。
南極で釣れる魚も、「これはとても大きいけど、おいしくない。脂ばっかり。これはすごくたくさん釣れて、フライにしてもらうとおいしい。氷に穴をあけて豚肉とかをつるすとわんさかつれる。釣れなくなったらほかのところに穴をあけるとまた同じくらい釣れる。底に居て動かないから、場所を変えればいい」と。展示してあるのは魚やタコの標本だけなので、魚を見て食べることを考える日本人らしくてよかった。
「運ぶ食料は一人約1トン。あと酒!濃縮したウイスキーと日本酒。日本酒ばっかり飲んで、無くなって、『前の越冬隊が埋めたはずだ』って記録映像から位置を割り出して、雪の中を掘ったりして探した」
飲兵衛の話はどうしてこう、面白いのか。人間がそういうしょうもない()馬力を発揮するところが好きだ。
自分は酒をほとんど飲まないので吹雪で退屈でもずっとこもって絵を描いている気がするが、どうやら日が昇らない中ずっと部屋にこもっているとやはり心身に良くないということで、こもりがちになる人を引っ張り出してみんなで吞みましょう、と声掛けをするのにも酒は役立っていたようだ。
「酒は大事ですよ!」と言って笑いをとっていたが、限られた物資と環境と人員で精神衛生を保つ工夫としての意義もあったんだろう。
高校の中庭に雪が積もっていた時、飲み物を冷やそうとして雪の中に埋め、忘れ、雪解けとともに発掘されることがぼちぼちあった。動物のお医者さんでたしかビールで同じことをやっていた。先述の越冬隊が雪に酒を埋めた話から発想を得ていたのか、それとも雪国ではもともとよくある話なのか。
SJにおいてシュバルツバースでの極限状況下で、隊員のメンタルが限界に達してしまうシーンが何度か出てくる。そのために主人公は艦内で事態を解決する中心人物として
悪魔との接し方について調査隊の方針を決定しなければならない。
初めにバースへ接触したとき、もともと3隻で成っていた艦隊は不時着の形で引きずり込まれている。その際主人公の居たレッドスプライト号は比較的安全なエリアに落ちたが、それ以外の艦は落ちた場所が悪く、それぞれわずかな人数を残して皆「姿の見えない何者か」に惨殺されたり連れ去られてむごい実験をされたりしている。
残された者や生き残った者、連れ去られた者を救出して艦隊に加えたりするのだが、彼らは目の前で同僚がむごたらしく引き裂かれたり死体をもてあそばれたり変な液を飲まされて身体が緑色になったりするところを目撃している人たちだ。
主人公たちは謎の発信源から送られてきたプログラムを適用することで悪魔の姿を視認できるようになり、以後対峙していくことになるという流れなのだが…
その後も様々な現象で、同士討ちのような状態にさせられたり疑心暗鬼にさせられたりなどで苦しい状況が続く。そしてピンチに追い詰められたそこにとても胡散臭く怪しい「天使」が現れ手助けをする。
悪魔はむごいことをするが、天使のような存在が実際に居て、苦境から救ってくれるのだ…だから悪魔は滅ぼそうという希望を与えられた側と、
いやあれは信じられん、いろいろあって人間が信用ならねえという状況になっているのでぶっちゃけ悪魔の方が親近感を持てる、だから悪魔と一緒に(その力を得て)生きていこうと適応したい側とに、隊がばっつり二分されてしまう。
そんな時どちらを選択するのか──という流れである。
極地における人の心性と行動選択、動き方、それらがちょっとB級映画っぽい雰囲気で描かれている。
主人公の役割は隊員のメンタルケアも必然的に含まれる状況だったため、それを思い出した。
現実には悪魔は居らずとも、死や、生死の境に立たされる極限状況下においては人間の精神は容易に限界に達してしまう。そうした中で人を広く助けるのは酒と人同士のつながりだったのかあ、と感慨深かった。
雪上車の展示なども時代を感じさせるものがあり、ぜひ見に行ってほしい。燃費や内部の感想など、館内だとガイドツアーでしか聞けない情報がかなりあるので、できればツアータイミングを狙って参加してみてほしいと思った。
ちなみに小さなミュージアムショップにはよりもいのグッズなども置いてある。きれいな南極の生き物の絵ハガキや、南極地図なども扱っている。
やっぱり土曜のショップがやっているときに行くのがいいと思う。
位置や道のり的には晴れている必要はそこまでないので、小雨くらいならまあ。
帰りにIKEAをぶらぶらして母とおしゃべりして過ごした。そんな土曜。
NOTES
2025.6.8
No.48
戻る
ユーザ「UVにぐ」の投稿だけを見る
(※
時系列順で見る
)
この投稿と同じカテゴリに属する投稿:
カテゴリ「NOTES」の投稿だけを見る
(※
時系列順で見る
)
この投稿日時に関連する投稿:
2025年6月8日の投稿だけを見る
(※
時系列順で見る
)
2025年6月の投稿だけを見る
(※
時系列順で見る
)
2025年の投稿だけを見る
(※
時系列順で見る
)
全年6月8日の投稿をまとめて見る
(※
時系列順で見る
)
全年全月8日の投稿をまとめて見る
(※
時系列順で見る
)
この投稿に隣接する前後3件ずつをまとめて見る
この投稿を再編集または削除する
« No.46
No.49 »
初期表示に戻る
フリースペース:
国立極地研究所の南極・北極科学館というところに行ってきた。
立川駐屯地の近くにある。
きっかけは母が誘ってくれたから。
駅から少し離れたところにあるのと、土日は土曜しか物販がやっていないのとで
晴れた土曜に行こうとして4,5月は頓挫していた。
母は母で、最近読んだエッセイ漫画で取り上げられていたのを見て面白そうだと思ったからだそう。
私はペンギンが好きだ。
中学生ごろに科博でやっていた南極展でたくさん皇帝ペンギンの赤ちゃんとかアデリーの赤ちゃんを見て、夏休みの理科のレポートを書いた覚えがある。(その時の理科のレポートは先生にサンプルとして今後ほかの生徒に見せるからということで回収された それなりによくできてもいたんだろうが、科博すげえ)
あと、女神転生ストレンジジャーニー(SJ)が好きで。
あれは舞台が「南極に突如発生した空間異常の内部にある、シュバルツバースという異世界」なので、主人公たちは国連が結成した南極異次元探検隊+αといったかたちなのである。
主人公は指揮管理系統に所属する白腕章の特殊隊員だが、作戦行動には赤腕章の戦闘隊員もいて、
シュバルツバースは悪魔の世界なので、おそらく突入前の想定では出番のないはずの赤腕章隊員がとても活躍するという異常事態になっている。科学班が悪魔から入手したアイテム(フォルマ)を使用して装備改良してくれたりする。
他に、SFも好きだ。「中性子星」も主人公が借金のカタにおよそ生還の見込みのない異常現象である地点へ調査に向かわされ、一人ですったもんだしながら異常事態の原因を探り奮闘するという話。「宇宙船ビーグル号の冒険」も言わずもがな、様々な宇宙生物とのトラブルに遭遇しながらさまざまなメンバーで構成された宇宙船の艦内で、唯一新興学域に属する主人公が立場も研究設備も乏しい中事態を解決したり、**艦内政治を操ったり**しながら未知の宇宙空域を冒険するという話。
そういう意味で、極地探検を人間の科学力でがんばるという話は結構好きなのだ。みんな好きだと思う。そのリアル最前線が南極探検だ。
時間帯によって、南極探検隊に過去参加した人がガイドとして小規模な館内ガイドツアーをやってくれる。
今回は偶然にもタイミングよく始まったばかりの時に到着でき、ガイドを聞くことができた。
それがまた、とても面白かった。実際に参加した人の実体験を伴う説明なので、館内の展示物がリアリティを伴って立ち上がってくる。展示物も興味深いものがあったが、隊員の手記を一緒に読みながらそれらを見ているような気持ちになれる。
極地における歴史、温暖化による影響と変化、宿舎での過ごし方などなど、書かれていない情報をたくさん聞かせてくれた。
第1次探検隊はどんな動物を連れて行ったかにおいて、三毛猫の雄を縁起物として連れて行ったが、名前の「タケシ」は何由来か、とか。(隊長の名前からとった)
三毛猫の模型か剥製が遠征装備のそばに展示してあるだけなので、説明があって楽しく見られた。
南極で釣れる魚も、「これはとても大きいけど、おいしくない。脂ばっかり。これはすごくたくさん釣れて、フライにしてもらうとおいしい。氷に穴をあけて豚肉とかをつるすとわんさかつれる。釣れなくなったらほかのところに穴をあけるとまた同じくらい釣れる。底に居て動かないから、場所を変えればいい」と。展示してあるのは魚やタコの標本だけなので、魚を見て食べることを考える日本人らしくてよかった。
「運ぶ食料は一人約1トン。あと酒!濃縮したウイスキーと日本酒。日本酒ばっかり飲んで、無くなって、『前の越冬隊が埋めたはずだ』って記録映像から位置を割り出して、雪の中を掘ったりして探した」
飲兵衛の話はどうしてこう、面白いのか。人間がそういうしょうもない()馬力を発揮するところが好きだ。
自分は酒をほとんど飲まないので吹雪で退屈でもずっとこもって絵を描いている気がするが、どうやら日が昇らない中ずっと部屋にこもっているとやはり心身に良くないということで、こもりがちになる人を引っ張り出してみんなで吞みましょう、と声掛けをするのにも酒は役立っていたようだ。
「酒は大事ですよ!」と言って笑いをとっていたが、限られた物資と環境と人員で精神衛生を保つ工夫としての意義もあったんだろう。
高校の中庭に雪が積もっていた時、飲み物を冷やそうとして雪の中に埋め、忘れ、雪解けとともに発掘されることがぼちぼちあった。動物のお医者さんでたしかビールで同じことをやっていた。先述の越冬隊が雪に酒を埋めた話から発想を得ていたのか、それとも雪国ではもともとよくある話なのか。
SJにおいてシュバルツバースでの極限状況下で、隊員のメンタルが限界に達してしまうシーンが何度か出てくる。そのために主人公は艦内で事態を解決する中心人物として
悪魔との接し方について調査隊の方針を決定しなければならない。
初めにバースへ接触したとき、もともと3隻で成っていた艦隊は不時着の形で引きずり込まれている。その際主人公の居たレッドスプライト号は比較的安全なエリアに落ちたが、それ以外の艦は落ちた場所が悪く、それぞれわずかな人数を残して皆「姿の見えない何者か」に惨殺されたり連れ去られてむごい実験をされたりしている。
残された者や生き残った者、連れ去られた者を救出して艦隊に加えたりするのだが、彼らは目の前で同僚がむごたらしく引き裂かれたり死体をもてあそばれたり変な液を飲まされて身体が緑色になったりするところを目撃している人たちだ。
主人公たちは謎の発信源から送られてきたプログラムを適用することで悪魔の姿を視認できるようになり、以後対峙していくことになるという流れなのだが…
その後も様々な現象で、同士討ちのような状態にさせられたり疑心暗鬼にさせられたりなどで苦しい状況が続く。そしてピンチに追い詰められたそこにとても胡散臭く怪しい「天使」が現れ手助けをする。
悪魔はむごいことをするが、天使のような存在が実際に居て、苦境から救ってくれるのだ…だから悪魔は滅ぼそうという希望を与えられた側と、
いやあれは信じられん、いろいろあって人間が信用ならねえという状況になっているのでぶっちゃけ悪魔の方が親近感を持てる、だから悪魔と一緒に(その力を得て)生きていこうと適応したい側とに、隊がばっつり二分されてしまう。
そんな時どちらを選択するのか──という流れである。
極地における人の心性と行動選択、動き方、それらがちょっとB級映画っぽい雰囲気で描かれている。
主人公の役割は隊員のメンタルケアも必然的に含まれる状況だったため、それを思い出した。
現実には悪魔は居らずとも、死や、生死の境に立たされる極限状況下においては人間の精神は容易に限界に達してしまう。そうした中で人を広く助けるのは酒と人同士のつながりだったのかあ、と感慨深かった。
雪上車の展示なども時代を感じさせるものがあり、ぜひ見に行ってほしい。燃費や内部の感想など、館内だとガイドツアーでしか聞けない情報がかなりあるので、できればツアータイミングを狙って参加してみてほしいと思った。
ちなみに小さなミュージアムショップにはよりもいのグッズなども置いてある。きれいな南極の生き物の絵ハガキや、南極地図なども扱っている。
やっぱり土曜のショップがやっているときに行くのがいいと思う。
位置や道のり的には晴れている必要はそこまでないので、小雨くらいならまあ。
帰りにIKEAをぶらぶらして母とおしゃべりして過ごした。そんな土曜。